グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



TOP >  What's New? >  第90回研究会

第90回研究会


開催日時 2022年10月14日(金) 17:00-19:00
場所 オンライン
発表者
深川宏樹氏(神戸大学大学院国際文化学研究科)
タイトル
「イメージの運動の人類学的記述―ニューギニア高地エンガ州サカ谷の植民地期/脱植民地期における「白人」イメージの民族誌―」
要旨
本発表の目的は、ニューギニア高地エンガ州サカ谷の民族誌事例に沿いつつ、現代人類学の本流の一筋を成すイメージ論を特異な視点から「延長」することにある。
本発表で取り上げる民族誌事例は、エンガ州サカ谷の人々による植民地期の語りから、脱植民地期において「白人になる」人々の諸実践まで様々であるが、大掴みに表現すれば、本発表の民族誌は、エンガ州サカ谷の「歴史過程」において人々自身が〈他なるもの〉へと生成するプロセスを主題とする。その民族誌の理論枠組みは、ストラザーンの「歴史のモノたち」で提示されたイメージ論である。さらに本発表では、このストラザーンのイメージ論を、箭内氏の『イメージの人類学』の部分的援用と交差させつつ発展させることで、その非トランザクショナリズム的な「延長」の枠組みを設定する。そのうえで、その理論枠組みと一体となった、ニューギニア高地の植民地期/脱植民地期における「白人」イメージの運動の人類学的記述を遂行するのが、本発表の企てである。