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第89回研究会


開催日時 2022年10月29日(金) 17:00-19:00
場所 オンライン
発表者①
新里勇生氏(神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程)
タイトル
「酒造業における協業についての一考察―北薩地域の焼酎メーカーを事例として―」
要旨
高度経済成長期の酒造業界では、生産性の向上と経営の合理化を目的として中小規模メーカー間の協業化が推奨された。焼酎製造業が主要産業の一つである鹿児島県でも、協業化を推進するために協業組合や共同瓶詰め会社が設立された。協業したグループは、多くの場合、生産性の一層の向上を狙って合併や経営統合に進んだ。一方で、鹿児島県北部には、今なお合併や経営統合をせずに協業体制を継続している協業グループが存在している。
なぜ彼らは経営統合をせずに、それぞれが独立した工場を維持しながら協業体制を維持するのか。彼らにとっての「協業」の意味を、焼酎製造や地域との関連において考察する。

発表者②
Benjamin Wolfs氏(神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程)
タイトル
「ホーム・メイキングはいかにして可能か―日本の朝鮮学校を事例に―」
要旨
近年、生まれ故郷を離れ、移民として異国で生活を送る人の数が増加している。このような状況の中で移民たちにとって、心のよりどころである「ホーム」の獲得は重要な課題となっている。ホスト社会において新たに自分たちのホームを創り出すのは簡単なことではない。時に、ホスト社会のメンバーと移民との間に緊張が生じる。
本発表では、「朝鮮学校」に関する幾つかの事例を通して、在日コリアンが日本という国民国家においていかに「ホーム・メイキング」を行なったのか明らかにし、その過程のダイナミクスを考察する。