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第95回研究会


開催日時 2023年11月10日(金) 17:30-19:30
場所 神戸大学大学院国際文化学研究科 学術交流ルーム(E棟4階 E410)
発表者①
齊藤優氏(神戸大学大学院人文学研究科)
タイトル
「専門職フィリピン人の日本への定着―エスニック・コミュニティの影響に着目して―」
要旨
専門職のフィリピン人を対象に彼らの日本への定着について、エスニック・コミュニティが与える影響から考察を行う。コミュニティ内部で形成される友人関係や擬似親族関係は、彼らが日本への定着を検討する際の重要な判断材料となっている。彼らにとって、家族の存在が最も重要な検討事項である。そうした存在に対して、エスニック・コミュニティが関係を持っており、両者の影響が合わさる形で日本への定着という判断を選択している。
 
発表者②
沈思遠氏(神戸大学大学院人文学研究科)
タイトル
「現代中国における出稼ぎ家事労働者のキャリア戦略―労働者の語りを通じて―」
要旨
今の中国において、家事労働者の殆どは農村から都市へ出稼ぎに行く低学歴の 30代〜50代の女性である。彼女らは「農村出身」「出稼ぎ労働者」「女性」という身分をもち、社会構造的には「弱者」である。他の流動人口である労働者とは異なり、このグループは、都市生活の私的領域で働き、生活し、家事、子供や高齢者の世話などの日常的な仕事を行うことが特徴的である。近年、中国の家政サービス業がますます盛んになっており、出稼ぎ家事労働者に関するメディア報道はほとんど極端な事例だが、彼女ら自身は「沈黙」という限界状態にあって、周辺化されている。では、その様なグループは実際にはどういうのだろうか。彼女らは「弱者」として、さまざまな制限の下でどのような戦略を取って、都市で生活・キャリアを続けるのか?本発表でそれらを解明したい。